JSTC2011基礎講習会 参加感想

今回も初めてJSTCの講習会に参加された方々に感想文をお願いしました。

今回はタナカ整骨院の田中基義先生、神奈川脳神経外科クリニックの冨塚洋助先生・小澤宏樹先生にお願いいたしました。

参加いただけなかった会員の皆様も、感想文などから雰囲気を感じていただければと思います。

今回、初めて2日間の日本水泳トレーナー会議の基礎講習会に参加させて頂いて、楽しく学ぶことが出来てよかったです。

最初は、水泳トレーナーはどのようなものなのか、役割とはどういったものかを勉強させて頂き、次に第一線でご活躍されている先生方から、基礎から実践で使える水泳の医学的基礎知識、選手の評価方法、アスレティックリハビリテーション、マッサージやテーピングまでを幅広く教えて頂きました。
まず概論として、水泳トレーナーは、トレーナーが保有する資格に応じた専門的な評価能力、ケア(応急処置・治療・コンディショニング)能力、トレーニング指導能力、自己管理に関する指導能力はもちろんのこと、資格に関係なくトレーナーの役割、コミュニケーション能力、評価能力、ケア能力、トレーニング指導能力をもたなければならなく、私たちは、なんでも対応できる様々な能力を持つことの必要性を知りました。特に、今年度からジュニア部門ができたということで、一層の選手の自己管理に関する指導能力を持つことが重要であると学びました。私は、小学校で水泳指導員をしていたこともあってなにかと指導が大変な時期だと思いますが、このお話を聞いて共感しました。ジュニア世代はもちろんその下のキッズ(プレゴールデンエイジ)まで、爪を切る、また外傷の対処という衛生面から体温や睡眠(休養)、栄養、準備体操(ウォームアップ)、トレーニング、整理体操(クールダウン)まで基礎の重要性を教えた上で、セルフケアの指導を若いうちに選手に植え付けることが、継続して自己管理できる強い選手を育成するために必要であると思いました。
また、競技特性をトレーナーが理解するためには、まずは競技資料・ビデオ等で勉強し、実際の現場で観察し、現場で監督やコーチ等のコメントをもらい、選手のコメントを正確に記録する。そして、フィジカル・メディカルチェックをして、選手のサポートをすることが、水泳トレーナーとしての第一段階であると教わりました。
そして、ケアでの課題として、選手が求めるがままに対応する対症療法のケアをしないためにはどうすればいいのか。その症状の予防、改善策、さらに競技力の向上をさせるためにどうすればよいのかを、みんなで意見を出しあうことで、水泳トレーナーの質を高めることの大切さを改めて再確認しました。
 1日目の最後は、水泳選手の育成プログラムにおいてのトレーニング方法、選手の評価方法を実際にやってみたり、ご紹介してもらえたりしたのでとても勉強になりました。
 2日目には、マッサージ実技とテーピング実技指導を行いました。マッサージは、まず施術するトレーナーの姿勢がよくないと、合宿・試合などの長期間にトレーナー自身が身体を壊してしまうため、姿勢の重要性であるというところから教えていただき、そして部位別に手技を丁寧に筋肉の評価から可動域、触診法、手技の位置、強弱のつけ方など細かく指導して頂き、大変勉強になりました。
 そして、テーピング実技では耐水テープの使い方、巻き方、また水中での身体の動かし方、地上と水中での負荷のかかり方の違いについて教えて頂きました。
 2日間の基礎講習会では、水泳トレーナーがどういったことを勉強しなければならないのか、また選手の競技力を向上させるためにはどういった指導があるのか、怪我をさせないためにどういった指導、トレーニングをさせるのか、そして怪我をしたときの早期に復帰させるためのプログラム、日頃の選手やスタッフのコミュニケーションなども含め、改めてトレーナーの役割について再認識させられた講習会でしたし、常に選手のためにどうしたらよいかを考えて実践できるように勉強しなければいけないと思いました。
 今回、基礎講習会に参加させて頂きありがとうございました。今後、水泳トレーナーとして選手の力となれるように頑張っていきたいと思います。宜しくお願い致します。

タナカ整骨院
田中基義

この度、2/19・20の基礎講習会に参加させて頂きました事、心から感謝致します。
私は、平成22年末から日本水泳トレーナー会議に参加させて頂き、講習会を受けるのは今回が初めてとなります。
木村貞治先生は、トレーナーの役割とは、監督、コーチ、ドクターなどと情報交換を行いながら、選手へのトレーニング指導・治療・障害のケアを行い、選手に対し自己管理に関する教育、選手自身が行うべき課題について理解させ実践できるように支援してパフォーマンスの維持・向上を寄与する事と述べていました。
私が感じた事は、トレーナーは、トレーナーとしての知識・技術は勿論必要な要素ではありますが、関連スタッフと連携を取る事の重要性、選手の身体機能向上をサポートするだけでなく、選手自身の競技に対する姿勢を教育する事もトレーナーとしての役割であると分かりました。また木村貞治先生は、大会現場で選手と同じ戦う一員として参加されている強い意思があり深く感銘を受けました。
金岡恒治先生は医学的観点から、小泉圭介先生・広橋憲子先生・桑井太陽先生は実践的なアプローチを研究されていて、私達初心者にも解りやすい説明でベテランの先生方からもアドバイスを頂いたり大変勉強になりました。先生方の選手に対する熱い思いがとても伝わりました。私も、知識を高め早く実践的に寄与出来るように精進していきたいと思います。
現在の私は、実践現場にはまだ立ってはおらず未経験であります。これからの課題として、競技特性の理解、選手の人的特徴の理解、コーチングの理解、選手のコンディションの把握、障害予防、トレーニング指導、スポーツ障害のケア、選手の指導・教育に対し実践現場で経験し早くチームの一員として寄与していきたいと思います。

神奈川脳神経外科クリニック
PT:冨塚洋助・小澤宏樹