水泳トレーナー会議 倫理綱領

水泳トレーナー倫理綱領

水泳チーム、水泳選手、水泳を行う者にとって、トレーナーの役割は重要である。日本の水泳界の発展に貢献するために、トレーナーが尊主すべき倫理綱領を定める。

トレーナーはその名誉を重んじ、倫理綱領の理念と目的達成に全力を尽くすことを誓うものである。

  1. 私は水泳を愛する者、人類への奉仕に自らを捧げることを誓います。
  2. 私は関係諸氏との尊敬と協力に努め、身分をわきまえ、法を守り、それぞれの業務範囲をわきまえ、それを逸脱することなくトレーナー業務を遂行します。
  3. 私は業務上知り得た秘密を厳守します。
  4. 私は常に自己の職責に誇りと責任をもち、トレーナーとしての名誉と尊厳をもってトレーナー業務に専念します。
  5. 私は常に水泳選手、水泳愛好者の健康管理と、水泳によるスポーツ外傷・障害の予防を第一に考えて行動します。さらに、広くスポーツ医・科学の発展に貢献します。
  6. 私は良心と誠意をもってトレーナー業務の発展に尽力します。
  7. 私は国籍、人種、性別、年齢、宗教、社会的地位、傷害の程度、スポーツ能力の違いによって、選手に果たすべき業務を変えることなく、常に全力を尽くします。
  8. 私は学問を尊重し、スポーツ医・科学的研究を推進し、またトレーナー技術の向上に努め、他の医療分野からの信頼と協調を確保するように努め、日本の水泳およびスポーツ界発展のために努力します。
  9. 私はアンチドーピングを尊守し、推進します。

 

水泳トレーナー活動の留意事項、細則

  1. 日本水泳トレーナー会議会員として、責任をもった言動、行動をする。
  2. 各自の活動範囲をわきまえて行動すること。トレーナーの役割を逸脱しない。
  3. 互いの立場を理解しあい、思いやりと責任をもって行動する。
  4. 時間を守ること。変更のある場合は必ず連絡をする。
  5. 常に責任者と連絡をとること。勝手な行動は慎む。
  6. 清潔を保つこと。整理整頓を心がける。
  7. 会員は学生などトレーナーを目指す人の指導、教育に努め、模範となること。
  8. 水泳トレーナー活動中に宣伝活動、宣伝行為を行わないこと。日本水泳トレーナー会議で認めていないものの提供や、配布はしない。営業目的と認識されるような名刺の配布やHPへの掲載を行わない。判断が困難な場合は倫理委員会に照会すること。
  9. 実施する手技はエビデンスに基づいたものとする。公に認められていない手技の使用は禁ずる。
  10. 女性選手には原則として女性トレーナーが対応すること。
  11. プライバシーを守るためではあっても個室で選手とトレーナーが1対1で手技を行うことは避けること。
  12. 胸部、下腹部については、手技や身体による接触を行わない。
  13. 匂いを発するもの(滑剤、消炎鎮痛のための外用薬、アロマオイルなど)は控え、選手からの希望があるときは、周りの選手に十分配慮して使用する。
  14. 水泳トレーナーは選手と個人的な関係をもたないこと。
  15. 水泳トレーナーは選手、指導者、保護者などから物品の供与を受けない。
  16. 水泳トレーナーは選手と撮った写真を使用しないこと。
  17. 取材の申し込み等について、日本水泳連盟の許諾なしに「オリンピック等競技会への帯同の内容」「選手の個人名を挙げてのコメント」などに類する発言は誤解を招くため、厳に慎むこと
  18. 水泳トレーナーが調査・研究を行うに当たっては、研究計画書を「日本水泳トレーナー会議倫理委員会」に提出し承認をとること。
  19. 疑義・違反事例には倫理委員会が対応し、退会等の処罰が生じる場合がある。指摘を受けた会員は倫理委員会の指示に速やかに従う。

 

2011年11月26日 日本水泳トレーナー会議倫理委員会
2013年6月16日 一部追加。日本水泳トレーナー会議倫理委員会