第1回水泳競技メディカルサポート研究会 参加報告/感想
この度、11月23日に国立スポーツ科学センターで開催された、第1回水泳競技メディカルサポート研究会に参加させていただきました。
今回の研究会では、ドクター・トレーナーによる計9件の遠征帯同報告、各々競技における今年度の総括と今後の予定、また特別公演として国立スポーツ科学センターの土肥美智子先生より「女性アスリートに対する医学的サポート最前線」についてご講演いただき、非常に興味深い内容が盛りだくさんの会でした。
帯同された先生方からの各々の大会における特徴や雰囲気、課題となった点や感想と、それら活動を通しての総括を共有することができて、経験の浅い身としてはどのようなことが求められるのかイメージしやすく、大変貴重な時間でした。特に、大会当日のみのサポートだけではなく、合宿から関わることが望ましいとのご意見が多かったことが、個人的には非常に印象的でした。
私もこれまで何度かサポート現場に携わらせていただきましたが、大会当日でも泳ぐ中で痛みの訴えや、うまく力が入らないなどの声を聞くことが度々ありました。大会当日に最高のパフォーマンスを発揮するためには、選手自身が己の身体の特性知り、日常的に自身でのケアを行ったり弱点を強化していくことで、障害を防いでいく必要があると感じます。そういった意味で強い選手を育成できるよう、サポートしていくことが求められているということを、今回の帯同報告を聴講する中で再認識しました。そのためにも私自身、水泳の特性を理解し、的確に身体の評価ができること、それを選手が理解できるよう指導できる能力を十分に身に付けていく必要があると思いました。
また、特別講演の中で女性アスリートへの対応としても、選手自身が身体の変化や状態を把握し管理することと、サポート側は生理学的・骨格的・性機能的特徴の理解を得ておく必要があるとのお話がありました。改めて、サポート側に求められる見解は共通すると感じました。選手の状態を把握できるよう、またそれを選手が表出しやすい存在であれるよう、理解を深めたいと思います。
まだ私自身、オープンブースなど現場の活動に携わるたびに、知識や技術が不足していることを痛感します。今後も課題点として日々研鑽に努め、水泳界のサポートに尽力させていただきたいと思います。
最後になりますが、ご報告ご講演いただきました各先生方をはじめ、ドクター・トレーナー会議スタッフの皆様には深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
稲毛整形外科 理学療法士 越智香菜子