JAPAN SWIM2009 オープンブース活動報告
本年度の日本選手権は千名以上の選手が参加し、選手の控え所となったサブプールも、非常に込み合った状況だった。そのため、選手がリラックスできる「良い場所」は控え所として明け渡し、ブースは選手が存在に気づきやすい「通路に近い場所」に開設した。さらに、公平性を明確にするために誰でも利用できる旨を示した案内板と30分刻みに予約できる予約表を貼り出し、自由に利用できる環境づくりを心がけた。そのため、トレーナーブースの利用者も前年度と比較しても多かったようである。
今回、トレーナーブースを利用した選手の多くがトレーナーの帯同を伴っていないチームの選手だった。利用した選手の中には普段、トレーナーによるサポートを受けたことがない方も多かった。ケアを受け、身体の状況が変化すると、パフォーマンスに悪影響を与える可能性もあり、特にサポートを受けなれていない方はその兆候が強いように感じる。また、トレーナー側としてもほとんどが初見の選手であるため、身体の特徴を把握していない選手をみることがほとんどである。そのため、正確な評価を行い、それに基づいたサポートを行っていく必要があると感じた。
また、今回選手から受けた声として多かったのが、「ブースの存在を知らなかった」、「ブースの場所がよく分からなかった」などの情報不足に対する指摘である。選手の少ないチームではチーム付きのトレーナーを連れてくることは困難である。トレーナーサポートへの認知が広がってきている昨今では、トレーナーブースへのニーズは大きいと感じている。本大会では監督者会議にてトレーナーブースの告知がされたが、トレーナーブースを継続していくためにも、場所や時間など確定した情報を、できるだけ早い段階で選手、コーチへ提供することが大切なのではないだろうか。
【文責 大林】